新型コロナウイルスの感染が国内でも広がり、開催か中止かで注目されていた東京マラソン2020が、一般参加中止、参加料の返金はしないが、2021年の大会への参加権を認める、と正式発表しました。
妥当な結論かなと思っていたら、「返金なし」に対して怒っている人たちがいました。一方でランナーたちは「普通だけど?規約読めばわかるし」と面白いことになっています。
マラソン大会の参加費って、中止でも返金しないのが普通なんでしょうか?
他の大会もそうなのか、気になったので調べてみました。
東京マラソン2020一般ランナーの参加はなし、で参加費の返金なし!
東京マラソン2020が、一般参加はなしにして規模大幅縮小での開催となり、一般参加ランナーの参加料の返金はしないが、2021年の大会への参加権を認める、という正式発表がありました(2021年の大会へのエントリースケジュールなどの詳細については、2020 年 4 月 1 日 以降に改めて発表とのこと)。
報道などで「返金なし」が強調されていたこともあり「返金ないのはひどい!」という声が瞬く間にネットにあふれました。
私も最初はひどいなーと思いながら見ていたんですが、調べてみると、どうやらそうひどいことでもないようです。
参加規約によると、次のどれかに該当する中止の場合、参加料は返金されるとあります。
- 積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果
- 関係当局より中止要請を受けた場合
- 日本国内における地震による中止
- Jアラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)
積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果の中止の場合、関係当局より中止要請を受けた場合、日本国内における地震による中止の場合、Jアラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)は、参加料のみ返金いたします。なお、それ以外の大会中止の場合、返金はいたしません。
今回の決定は、大会自体を中止にするわけではなく、エリートランナーのみでの規模の大幅縮小、ということで、上記の返金に該当しない、ということのようですね。
返金しないの?どこに流用したの?みたいな声がかなり多く見られますが、事前の準備などですでにそれになりに出費はあるはず。事前のプロモーションや準備など諸々費用はかかっているので、財団がネコババとかありえないですよね。
返金しないのは、他のマラソン大会でもよくあることなので、納得できるとしても、中国からの参加者に自粛を呼び掛けた際には2021年の参加費を無料にする、といったこととのバランスがおかしい、という声もありました。
産経新聞によると、
今年の東京マラソンをめぐっては、海外から約1万人がエントリーし、そのうち約1800人を中国在住者が占めている。
とありました。
参加費は国内ランナーが1万6200円、海外ランナーは1万8200円(いずれも税込み)なので、参加者からの参加費だけでざっくり6億2750万円程度です。
中国在住者(中国人とは限らない)は1800人、全体の5%以下です。
来年も必ずしも参加するとは限らないし、無料にしたとしても2021年分の参加者枠を圧迫するほどにはならない、という読みなのでしょう。
他のマラソン大会の参加費ってどうなってるの?
外野は黙ってろ。
返金なし、これ普通のことでしょ。
参加賞、完走記念品(メダル?タオル?)計測タグ、エイド、警備、その他運営のこと考えたら、返金なしは普通だと思うけど。
ブーブー言ってる方は、どんな立場の人?ランナーじゃないでしょ笑
うん、黙ってな。 https://t.co/HygzN8Z80I— ゆーじ(コスラン)@北九州マラソン (@ooita_run_cos) February 17, 2020
マラソン大会って参加規約にちゃんと「返金なし」って書いてあってそれに納得して申し込んでるから、普通だよ。という声もたくさん見られました。
いくつか、メジャーなマラソン大会の参加費についての説明を調べてみました。
まず、2月16日に決行して、物議を醸した「青梅マラソン」をチェックしてみました。
青梅マラソンの「申し込み規約」には次のように明記されていました。
5. 降雪、道路凍結、災害等により大会が開催できない場合は、中止となりますが参加 費等の返金はおこないません。
東京マラソンの翌週、3月8日に開催予定の「名古屋ウイメンズマラソン」はどうでしょうか?
一般の部の開催概要には、次のように明記されています。
主催者の責によらない事由で大会が中止となった場合、参加料の返金は行いません。
一般の部の参加料は13,850円ですが、天候や外部の影響によって中止となっても、返金はないのですね。
なるほど、普通な感じがしてきました。
海外もそうでしょうか?
市民ランナーも多く出場することで有名なボストンマラソンの場合、公式サイトのRULES !ND POLIIES(ルールとポリシー)にこのように記載されていました。
Entry fees are established yearly. Entry fees are non-refundable and non-transferable and must be received before application will be processed. Complimentary entries are issued at the discretion of the B.A.A. A late fee will be incurred for all entries received after a pre-determined date.
マラソン大会の参加料は中止になっても返金されない、は普通のこと、というのは本当のようです。
知らないで騒いでいるのはやっぱり外野だけだった、ということみたいですね。
まとめ
東京マラソンは、市民ランナーの憧れの大会の一つになっているので、この日に向けてトレーニングを積んできた参加予定ランナーの方にとっては、残念なお知らせだったと思います。
でも集まる人の数が桁違いだし、今回の「一般参加なし」っていうのはこの状況下での最善の策だったんじゃないでしょうか。
一時は強行開催するんじゃないかと心配していたので、良かったんじゃないかなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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