新型コロナウイルスの感染が国内でも広がり、次のフェーズに移っている、と言われる中、日本各地ではマラソン大会が強行開催(?)されており、批判を受けています。
マラソン大会の中でも特に規模が大きい東京マラソンに対しては、中止しろ!せめて延期できないの?などの声が上がっていますが、3月1日(日)に向けて「中国在住参加者への自粛要請」や「バナナ丸ごと1本配布」「マスク配布」などの小手先の対応のみ発表されている状況です。
本当に強行開催するつもりなんでしょうか?
中止や延期できない理由があるの?もし中止になったらどうなる?参加料は返金?など気になることをまとめました。
東京マラソンは強行開催?コロナ対策はバナナ丸ごと1本配布と中国在住者への参加自粛要請だけ?
新型コロナウイルスによる感染症への対策として、東京マラソン2020参加予定の中華人民共和国在住の皆様に向け、お知らせがございます。(2020年2月6日(木)の情報より更新)
詳細は下記よりご確認ください。https://t.co/CFvt9zffMl
— 東京マラソン財団 (@tokyo42195_org) February 14, 2020
2月15日現在、東京マラソンの公式サイトで発表されているコロナ関連のニュースをまとめると、「大会は開催するので、参加者やボランティア、沿道のみなさん各自気をつけてね」ということになるようです。
具体的に発表されたものは
〇ランナー受付会場及び大会会場での希望者へのマスクの配布
〇フィニッシュ会場でのウェットティッシュの配布
〇給食品の見直し → バナナは(従来のように切らずに)丸ごと1本
〇中国在住参加者への自粛要請(→ 自粛見返りは2021年の参加権免除)
とあるだけで、中止や延期を思わせるような発表は全くありません。
これに対して、ネット上では、やるの?マジかよ、バカなの?といった批判が溢れています。
コロナウイルスの新型肺炎でパンデミック寸前の東京。3月1日には38000人が参加する東京マラソンが予定されている。主催者は中止にすると莫大な損害が出るので強行する構え。その結果、ウイルスが益々拡散される。それにも関わらずこんな大会に参加する奴はバカとしか言いようがありません。
— 霧積千春 (@UZMxGBLy01Q4PYO) February 16, 2020
「希望者へのマスクの配布や、消毒液の設置、また、給食も個別包装のものに切り替え、バナナも例年は切ってあるものを1本まるごとの配布とする」
バカなの?
東京マラソン バナナ1本丸ごと配布 給食は個別包装 新型肺炎対策で検討(デイリースポーツ) https://t.co/MWkzFZTXYI— ゆーすけ (@yoox5135) February 14, 2020
中止の可能性は?署名集めてもダメ?
2月16日現在、東京マラソンの開催びの3月1日までは約2週間あるので、中止(や延期)の可能性はゼロではないと思うのですが、今のところの動きからして、開催させるためにどうするか、的な動きのようですよね。
東京マラソンを中止させる方法ってないんでしょうか?署名を集めるとか、みんなが抗議の電話をするとか
署名あつめるとかして、延期にできないの?という声も見られますが、実際に署名活動をしている様子は、ネットを見る限りは見つかりません。ローカルで署名運動している方、いるのでしょうか?
もし中止になったら、参加料の返金はある?
参加規約によると、次のどれかに該当する中止の場合、返金されるようです。
- 積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果
- 関係当局より中止要請を受けた場合
- 日本国内における地震による中止
- Jアラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)
積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果の中止の場合、関係当局より中止要請を受けた場合、日本国内における地震による中止の場合、Jアラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)は、参加料のみ返金いたします。なお、それ以外の大会中止の場合、返金はいたしません。
今回の新型コロナウイルスでもし中止になるとすると、「関係当局による中止要請」が可能性として一番近そうです。厚生労働省とか、そういうところからの要請がないと返金対象の中止とはなりそうにないですね。
まあそれより前に、中止自体が今のところ可能性は低そうです・・
中止も延期もできない理由とは?
中止も延期もできない理由はなんだろう?と推測してみました(あくまでも推測です)。
小池知事の発言にあった、
感染防止対策強化と、今後、想定される経済面の打撃を最小限に抑えるという2つの視点を中心に、必要な措置については補正予算を編成したい
産経新聞より
この「経済面の打撃」が大きいから、できるだけ中止や延期はしたくない、というのが本音なんじゃないでしょうか?
経済的損失が大きい?
もし、中止となると約37,500名の参加者からの参加費は返金または翌年への振り替え(2021年大会の参加費免除)は必須になってくるのだろうと思います。
産経新聞によると、
今年の東京マラソンをめぐっては、海外から約1万人がエントリーし、そのうち約1800人を中国在住者が占めている。
とありました。
参加費は国内ランナーが1万6200円、海外ランナーは1万8200円(いずれも税込み)なので、参加者からの参加費だけでざっくり6億2750万円となります。
それを返金やら翌年に振り返る事務作業を考えると、翌年はいるはずだったお金が入らなくなる可能性、振り替えたけど参加しない人がいるだろうからその見積もりなど、もろもろメンドクセーってなるのは明らかです。
東京マラソンの経済効果は300億とも言われているので、単に参加費を返金したくないだけではなく、開催しないことで、期待されていた経済効果を得られないことが困るんでしょうね。
東京オリンピックのため?
もう一つ考えられるのが、東京オリンピックのマラソン代表選考レースであること。
東京オリンピックのマラソン男子は、中村匠吾選手と服部勇馬選手の2人が候補内定、残る1人がまだ決まっていません。
3人目を決める対象レースは残り2つ、東京マラソン(3月1日)とびわ湖毎日マラソン(3月8日)です。
オリンピック開催地の東京としては、その選考レースでもある東京マラソンをやめるわけにはいかないんでしょうね(マラソンは札幌に行っちゃったけど)。
今のこの世間の雰囲気からして、中止にした方が絶対にウケはいいはずなんですよね。それでもやる、っていうかやめられないのが実際のところなんじゃないでしょうか。
小池さん、つらいだろうな。
まとめ
東京マラソンは、市民ランナーの憧れの大会としての地位を確立したし、オリンピックの代表選考にとっても重要でもあるし、東京のプロモーションとしても重要だし、と中止にしたくない理由を挙げればきりがないのかもしれません。
けど今のこの状況で強行開催した場合のネガティブ反応や損失の方が大きいような気もするんですが、どうなんでしょう?
まあその辺は東京都の職員の方々が寝ずに検討しているのでしょうね。
東京の価値が落ちない判断をお願いします、小池さん。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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